ほんやら洞・甲斐扶佐義 HONYARADO/KAI FUSAYOSHI's Web Site


honyarado.gif

      *ほんやら洞・甲斐扶佐義のホームページ*


*下記の住所、電話番号は現在使われておりません。
〒602-0832
京都市上京区今出川通寺町西入ル大原口町229
《TEL》075-222-1574
《MAIL》honyarado.kai@gmail.com

 
ヤポネシアン・カフェ・バー

八文字屋 

八文字屋は、江戸時代、京都は、落語の開祖、安楽庵策伝も住職だった誓願寺(幕末まで木造で日本最大の阿弥陀如来があった)の前で大仏餅という餅屋をやっていた一介の商人が遊びすぎて、シンショウつぶした後、井原西鶴以降の亜流本のゴーストライターとして成功し、版本にもなり、日本屈指の本屋さんになった(「ものの本」といえば「八文字屋本」)。
その人に綾かろうと、かつて自らもゴーストライター生活を送った甲斐扶佐義が始めた飲み屋。
開店当時は八カ国の日刊紙を常備して、周囲を唖然とさせたことがある。
現在もなお、美女がなぜか集まる店として有名。
(週刊新潮2003年7/31号参照)


〒604-8015
京都市中京区木屋町通四条上ル鍋屋町209-3 木屋町岡本ビル3F
電話 075-256-1731
営業時間 pm 6:00頃~深夜
最寄り駅/阪急 河原町駅、京阪 祇園四条駅より徒歩3分

Map-hachimonjiya.jpg

八文字屋アルバイト募集!
【条件】八文字屋の雰囲気になじめる女性
・汚いのもいとわずクリーンにできること
・元気で社交性があること
・本好きでアートに関心があればなおOK
委細は甲斐との面談の上で

『八文字屋の美女たち』甲斐扶佐義・写真
(八文字屋刊、1994年)

 八文字屋は、京都の木屋町にある酒場です。作者の甲斐さんはそこの店主で、1949年生れ、大分県の出身です。
 4、5年ほど前に京都に寄ったとき、「写真の好きな男がいる」ということで友人にさそわれ、その店に行きました。本やいろいろなものが座席のあいだに積み上げられ、大散らかしの店でした。店主はカウンターの内側でツマミをつくり、グラスを洗い、そのあいまに一杯やっており、アルバイトらしい女性が手伝っています。客は連れと、それぞれ勝手に呑んでいます。私はカウンター席に座り、すこし話をしましたが、ボソボソと口数の少なく摑みどころのないような感じで、おもしろい人だと思いました。
 そのとき、この写真集を買ったか、もらったかしたのです。甲斐さんの写真集は手もとに9冊ありますが、どれがもらったものであるかは忘れてしまいました。著者は、自分の本は割引で出版社から買うことができますが、高い経費がかかっていますし、自費出版となると出費はなおさらです。私はできるだけ、お金を払って本を買うようにしています。94年版は3500円で、四六判138ページ、モノクロです。裏は白紙で写真説明がついています。魅力ある女性たちが、大勢登場しています。
 『八文字屋の美女たち』は、94年版以降も毎年出版されていて、そのたびに魅力ある人々がページを飾っています。そこに登場するすべての人が、自然な表情をしているのが良いのです。これは撮影者に対して、人々が気持を開放しているからです。まさしく甲斐さんが心で撮った写真集といえます。店で撮った写真は、呑んでいい気分になっている女性たちの心境が、写真に表れています。おそらく撮っている甲斐さんにも、お酒が入っているのでしょう。
 甲斐さんのカメラは古い「キャノンFT」で、レンズは標準の50ミリ一本です。彼の写真の世界は、このカメラとレンズの組み合わせから生まれています。50ミリレンズを使うのなら、ライカのM型にしたら“かっこいい”だろうと思いますが、彼はこの旧式カメラを使うのです。あれこれとカメラの機種やレンズを換えるより、レンズをひとつに決め、そこから生まれる影像をしっかり自分の表現方法とすることも、たいせつだと思います。
 いったい甲斐さんはアマチュアなのでしょうか、プロなのでしょうか。彼は、1977年に初めての写真集『京都出町』を出版、『笑う鴨川』(リブロポート)、『地図のない京都』(径書房)、『美女365日』(東方出版)、『京都 猫の泉』(白地社)、『On reading』『ツー・ショット』(いずれも光村推古書院)など、すでに34冊の本(うち26冊は自費出版)を出版しています。なかには、有名な出版社から刊行された写真集も少なくありません。また、『京都新聞』に連載もしていて、実績からいえばプロ中のプロと言えます。

 しかし、私たちのように撮影で生活し、それを成り立たせようとあくせくしているプロとちがって、酒場「八文字屋」の収入で生活し、写真はマイペースで好きな対象を選んで撮っている点ではアマチュアです。文字だけの本より、写真集は出版にお金がかかります。彼は出版社の印税と店の収入から、生活費以外のすべてを、大出費が確実の自費出版にあて、次々と写真集を出したのです。私は、甲斐さんはアマとプロとの“谷間”で仕事をしている理想的なカメラマンだと考えています。
 自分をプロ、アマどちらと考えているか、甲斐さんに聞いてみました。
「そういうことは、あまり考えたことはないですね。プロとアマのちがいは、プロカメラマンは写真で“食べて”いるのではないですか?」
「出版社からもたくさん本を出されていますが、カメラだけで生活できると思いますか?」
「できないでしょう。撮った人に写真や写真集をあげたりすることが好きだからです」
「なぜ古いカメラを使っているのですか?」
「カメラを買ったことがないのです。17年前にガールフレンドからもらった中古のカメラを使っているのです。その前も、もらったニコマートでした。新しいカメラを買うお金もないし」
「写真集には大勢の人物が登場しますが、そのようなモデルとどのように出会ったのですか?」
「ほとんどが店のお客さんか、友人の友人です。一日3、4時間、京都市内を自転車でまわっているので、その人たちと道でぐうぜんに会うことも多く、そのときに撮影します。あとは店で」
「みんないい表情ですね。何かコツがあるんですか?」
「一緒に酒を呑んだり話したりしている人が多いので、気軽な気持でいるのでしょう」
甲斐さんは撮影を、写真集づくりを楽しみ、その本を人にあげて、またよろこんでいます。店の経営もそう楽なことではないでしょう。生活のために仕事で苦労し、写真は楽しむ―この方法を私は皆さんに薦めたいのです。

▶︎石川文洋 著「写真は心で撮ろう」(岩波ジュニア新書)
第6章『アマチュアの写真集から』(p.76-80)より引用


写真は心で撮ろう (岩波ジュニア新書)

■CCFOH News(八文字屋の将来を憂慮する会通信)


八文字屋・ほんやら洞に機転のきいた支援を!(2012/7/14)


「甲斐扶佐義は狼少年だ」口さがない世間はいう。
確かに再三再四にわたる危機を奇跡的にくぐり抜けてきた。
一ヶ月前の八文字屋への契約解除勧告、新オーナーにオーナーによるロックアウトを経て、7月13日にやっと新オーナーとの話し合いの基盤ができた。
ここが正念場だ。我々は甲斐に万骨枯れるまで、八文字屋を守れとはいわない。
しかし、パリのギャラリーでのプリント冠水事件の補償金も入手できず、さらにエクサン・プロヴァンス展での小トラブルをかかえたまま、一時的であれ「八文字屋閉店」というのは、多分、精神的にもきついはずだ。今こそ、バックアップを!
本人が「万事休す」と宣言するまで、野暮を承知の上、様々な形の経済的支援の策を練るつもりだ。

当面の目標は、7月19日までに25万円、さらに7月25日までにそれプラス80万円、月末には、暗室・ほんやら洞家賃40万円。
協力方法は、
1. 写真集「パリ」(限定400部/定価3,500円/9月末刊予定)の予約
2. 写真集「On reading」「ツー・ショット」「八文字屋の美女たち」各1,000円で購入
3. 八文字屋での飲食:5人以内3時間飲み放題2万円。半年飲み放題5万円。13ヶ月飲み放題10万円。
4. カンパ
5. オリジナルプリント(限定3部)キャビネサイズ1万円、全紙サイズ5万円
6. 写真集選り取り10冊+ほんやら洞通信バックナンバー10冊 2万円
7. ポスター(パリ展「Kyoto derriere Kyoto」、関西日仏学館展「パリちょっと見ただけ」、猫、子ども、美女365日)3,000円
8. ポストカード20点 1,000円

〈協力金納付先〉

Kai_中信振込先.jpg

CCFOH発起人一同